IT関連(端末/性能/技術)

バンド(周波数帯)とは?携帯キャリアの対応バンドと基地局数の比較

この記事では、各携帯キャリアのバンド(周波数帯域)や基地局数を紹介し、分かりやすく解説しています。

最近では格安スマホの認知度も上がり、一度は試そうと思った(試した)方も多いんじゃないでしょうか。

そこで、格安スマホ選びでなぜかあまり重要視されておらず、本当は凄く重要なバンド(周波数帯域)についてまとめました。

格安スマホを検討すると、端末とSIMを別で用意することも考慮する必要があります。

「端末」と「SIM」それぞれの対応バンドが合わないものを用意してしまうと、使い物になりませんので、失敗しないようにしましょう。

契約した格安SIMの会社からスマホを購入した方は気にする必要がありませんが、

端末をそのままでSIMの乗換えを検討している方、SIMや端末を別々に用意しようとしている方は、ぜひ参考にしてくださいね。

携帯キャリアの対応バンド一覧と基地局設置数を解説

表でご覧いただきましょう。

もし表の意味が分からない方は、先に下記の【バンド(周波数帯)とは】からご覧になってくださいね。

まずは、キャリアごとの免許取得状況です。

周波数帯バンドドコモauSB楽天
700MHz帯28-
800MHz帯18--〇※
800MHz帯19---
900MHz帯8---
1.5GHz帯11--
1.5GHz帯21--
1.7GHz帯3
2.1GHz帯1-
2.5GHz帯41-〇※〇※-
3.5GHz帯42-

次は、キャリアごとのバンド別基地局設置数です。

周波数帯バンドドコモauSB楽天
700MHz帯286,7006,8004,800-
800MHz帯18-56,500-56,500
800MHz帯1968,000---
900MHz帯8--48,400-
1.5GHz帯11-10,5005,800-
1.5GHz帯2126,200--
1.7GHz帯317,400-14,5004,700
2.1GHz帯170,00039,80039,300-
2.5GHz帯41-63,50063,000-
3.5GHz帯4214,1005,50013,700-

基地局数とはアンテナ設置数だと思ってください。

例えば「2.1GHz帯」の基地局で比較してみると、SoftBankとauは40,000局程度ですが、ドコモはなんと70,000局も設置されています。さすが天下のドコモですね。

余談ですが「2.5GHz帯」は、
auであれば「UQ WiMAX」、SoftBankであれば「SoftBank Air」 に使われている電波ですので、基本的にスマートフォンでは利用していません。

それから、
auは「1.7GHz帯」であるバンド3を利用する免許は取得していますが、基地局数は記載がありません。

これは、免許の取得が本当に最近なので、基地局設置をまだしていないためです。(平成30年時点の総務省調べなので、現在では変わっているかも)

それでは、今度は各キャリアごとに見ていきましょう。

ドコモの対応バンドと解説

バンド基地局数周波数帯域割振り
Band 170,0001940MHz~1960MHz
2130MHz~2150MHz
40MHz
Band 317,4001765MHz~1785MHz
1860MHz~1880MHz
40MHz
Band 1968,000830MHz~845MHz
875MHz~890MHz
30MHz
Band 2126,2001447.9MHz~1462.9MHz
1495.9MHz~1510.9MHz
30MHz
Band 286,700728MHz~738MHz
783MHz~793MHz
20MHz
Band 4226,2003440MHz~3480MHz
3480MHz~3520MHz
80MHz

Band1 (2.1GHz帯)

ドコモの主要バンド。
日本全国津々浦々、基地局があり、他社と比べても圧倒的です。docomoのdocomoたる所以でしょう。世界共通バンドなので、海外の端末でも対応している製品が多いです。

Band3 (1.7GHz帯)

東名阪(東京、名古屋、大阪)で使用しているバンド。都市部ではCA(キャリアアグリゲーション)によって、高速インターネットを利用できるようになります。

Band19 (800MHz帯)

docomoのプラチナバンド。
インターネットの速度(帯域)は最大で、下り75Mbps上り25Mbpsと遅めだが、通常電波が届きづらい場所にも届きやすい。

Band21(1.5GHz帯)

地方都市を高速化するために整備しているバンド。
ほぼ日本でのみ利用しているバンドであるため、iPhoneですら対応していません。docomoで販売している端末は概ね対応していますが、SIMフリー端末では対応していないこともあります。

auの対応バンドと解説

バンド基地局数周波数帯域割振り
Band 139,8001920MHz~1980MHz
2110MHz~2130MHz
40MHz
Band 30
(2018年)
1710MHz~1730MHz
1805MHz~1825MHz
40MHz
Band 1110,5001437.9MHz~1447.9MHz
1485.9MHz~1495.9MHz
20MHz
Band 1826に内包815MHz~830MHz
860MHz~875MHz
30MHz
Band 2656,500815MHz~845MHz
860MHz~890MHz
60MHz
Band 286,800718MHz~728MHz
773MHz~783MHz
80MHz
Band 4163,5002595MHz~2645MHz50MHz
Band 425,5003520MHz~3560MHz40MHz

Band1 (2.1GHz帯)

auの主要バンド。
docomoやSoftBankではBand1とBand3の2本立てで4GLTEの整備をしていますが、auはほぼBand1だけで勝負しています。Band3は2019年の2月に免許取得したばかり。世界共通バンドなので、海外の端末でも対応している製品が多いです。

Band18 (800MHz帯)

auの主要プラチナバンド。
インターネットの速度(帯域)は最大で、下り75Mbps上り25Mbpsと遅めですが、通常電波が届きづらい場所にも電波が届きます。

Band26(800MHz帯)

auのプラチナバンド。
表の周波数帯域を見ていただくと分かりますが、バンド18を内包しています。バンド26に対応していれば、バンド18にも対応しているということですね。

SoftBankの対応バンドと解説

バンド基地局数周波数帯域割振り
Band 139,3001960MHz~1980MHz
2150MHz~2170MHz
40MHz
Band 314,5001750MHz~1765MHz
1845MHz~1860MHz
30MHz
Band 848,400900MHz~915MHz
945MHz~960MHz
30MHz
Band 115,8001427.9MHz~1437.9MHz
1475.9MHz~1485.9MHz
20MHz
Band 284,800738MHz~748MHz
793MHz~803MHz
20MHz
Band 4163,0002545MHz~2575MHz30MHz
Band 4213,7003400MHz~3440MHz
3560MHz~3600MHz
80MHz

Band1 (2.1GHz帯)

SoftBankの主要バンド。
SoftBankはdocomoやauに比べると後発のキャリアですが、アンテナの数は随分前にauに追いついています。一体どれだけの投資をしたんでしょうか、物凄いペースですね。世界共通バンドなので、海外の端末でも対応している製品が多いです。

Band3 (1.7GHz帯)

Band1同様、SoftBankの主要バンド。
docomoでは東名坂の通信速度アップで使われるバンドですが、SoftBankではエリアを絞らず、全面的に使用されています。Ymobileの主要バンドでもあります。

Band8(900MHz帯)

SoftBankのプラチナバンド。
インターネットの速度(帯域)は最大で、下り75Mbps上り25Mbpsと遅めだが、通常電波が届きづらい場所にも届きやすい。

Band11(1.5GHz帯)

地方都市を高速化するために整備しているバンド。
ほぼ日本でのみ利用しているバンドであるため、iPhoneですら対応していません。SoftBankで販売している端末は概ね対応していますが、SIMフリー端末では対応していないこともあります。

楽天モバイルの対応バンドと解説

楽天基地局数周波数帯域割振り
Band 34,7001730MHz~1750MHz
1825MHz~1845MHz
40MHz
Band 1856,500815MHz~830MHz
860MHz~875MHz
上記の内のどこか
不明

Band3(1.7GHz帯)

楽天モバイル唯一のバンド。
Band3が入らないエリアはauのローミングエリアとなるが、動作保証対象外の端末では、バンド切替えがうまくいかず、繋がらなくなることも多々あります。

Band18(800MHz帯)

auのローミングエリア。
インターネットの速度(帯域)は最大で、下り75Mbps上り25Mbpsと遅めですが、通常電波が届きづらい場所にも電波が届きます。

auのMVNOではなく、ローミング契約なので帯域を間借りしている訳ではないと思いますが、公式回答がないため使用帯域は不明です。どなたか分かれば教えてください。

バンド(周波数帯)とは

ここまで、バンドや周波数について知っている前提でお話ししてきました。

ここからは、上記で出てきた専門用語について解説していきたいと思います。もう知っている方は飛ばしちゃってくださいね。

まず、
バンドとは携帯キャリアが使用している周波数の範囲のことで、割り当てられた帯域幅と使用する規格を表します。

そもそも
キャリアとは「docomo」「au」「SoftBank」「楽天モバイル」のように、自社でアンテナを用意し、電波を飛ばしている会社のことです。

この電波は各キャリアが思い思いに、自由な周波数で飛ばしているわけではありません。

すでに、電波の干渉について紹介しましたが、周波数帯が同じ電波が飛び交っていると、正しく通信できない場合があるからですね。

そのため、キャリアごとに電波の周波数帯が被らないよう、総務省が中心となって割り振り、管理しているんです。

その割り振られた周波数帯を「バンド」と呼びます。

まだまだ「電波」や「周波数」など聞いたことあるけどモヤモヤする単語がありますよね。

ひとつひとつ分かりやすく解説しまので、安心してくださいね。

そもそも電波とは

電波は、電界と磁界が互いに影響しながら空間を伝播するもので、空間を光と同じ速さ(1秒間に約30万km)で伝わっていく波のことです。


その性質は水面に生じる波紋のようなもので、1秒間に波打つ回数を周波数と呼び、「MHz(メガヘルツ)」や「GHz(ギガヘルツ)」という単位が用いられています。

また電磁波の一種で、レントゲンに使うX線や紫外線などよりもずっと低い周波数のものを電波と定義しています。

ちなみに、レントゲンに使うX線などに使われる周波数は100億GHzに及び、携帯通信などに使われる周波数は3GHz程度です。

参考
1,000Hz(ヘルツ)=1KHz(キロヘルツ)
1,000kHz(キロヘルツ)=1MHz(メガヘルツ)
1,000MHz(メガヘルツ)=1GHz(ギガヘルツ)
1,000GHz(ギガヘルツ)=1THz(テラヘルツ)

電波の特性

基本的に、電波は障害物が何もなければ直進します。

しかし、通り道に障害物がある場合は、その障害物当たって消える訳ではなく、通り抜けたり、反射したり、回折したりします。

こういった効果を「透過」「反射」「回析」「干渉」などと呼びますが、電波は障害物から様々な影響を受け、変化しているんです。

以下の図をご覧ください。

まず、一般的に見通しのよい空気中であれば、電波はただひたすらに直進します。

そして障害物にぶつかった時、例えば建物があった場合ですが、電波はその障害物(壁など)によって透過したり反射したりします。

さらに回折といって、障害物を回り込んで伝える特性ももっていますし、電波同士が干渉することで打ち消しあったり増幅したりすることもあります。

ちなみに、電波の通りにくい代表的なものとして金属やコンクリート、水などが挙げられ、携帯の電波だけでなく、もちろんWi-Fiなんかも繋がりづらいです。

周波数の特性

上記で電波の特性について紹介しましたが、「透過」「反射」「回析」がどれほど現れるかは、周波数の高低によって大きく変わります。

周波数は低ければ低いほど電波の特徴が顕著に現れますので、遠くまで飛びやすく、壁を突き抜ける力が強くなったり、障害物を回り込んだりします。

携帯通信の周波数である「800MHz帯」と「2GHz帯」の違いを見ると(あくまで理論上ですが)

1つの基地局でカバーできるエリアは、800MHz帯のほうが2GHz帯より2倍程度広くなります。

また、800MHz帯は透過性も高く、障害物を回り込んで届きますので、建物内や地下でもつながりやすいのです。

プラチナバンド

数値の低い電波である800MHz帯を「低周波数帯」、その他の2GHz帯などを全て「高周波数帯」と呼びます。

電波の特徴でお分かりの通り、「高周波数帯」は障害物など弱いですが、高速インターネット通信などに向いています。

「低周波数帯」は高速通信には向きませんが、障害物などに非常に強く、地下でもビルでも、電波が届きやすい性質を持っています。

電話会社としては、まずは電話がちゃんと繋がらないと話しになりませんから、「低周波数帯」である800MHz帯は本当に大切なのです。

携帯会社にとって、800MHz帯はそれほど価値のある周波数帯であるため「プラチナバンド」と呼ばれています。

まとめ

ここまで、携帯キャリアのバンド(周波数帯域)について解説してきました。

携帯キャリアにはそれぞれ対応するバンドがあり、キャリアによって異なることは理解いただけたかと思います。

  • 携帯キャリアごとに使っている電波が違う
  • 使っている電波の帯域をバンドと表現する

昔のように、大手携帯キャリアを契約し端末もセットで購入する。まだまだ本体は使えたけど、キャリアを乗り換えるタイミングで端末も買っちゃう。

こういった方にはあまり必要のない知識かもしれません。

しかし、格安スマホの登場から、スマホ端末とSIMを別々に購入(契約)する機会がとても増えています。

なんせ月額も初期費用もべらぼーに安くなりますからね笑

安くなるのはいいことです。ですが、スマホ端末とSIMを別々に購入(契約)する方は「端末」と「SIM」の組み合わせに注意しなければなりません。

キャリアによって対応するバンドが異なると説明していきましたが、これは端末も同じです。

端末によって対応するバンドが異なりますので、購入した端末が対応していないバンドをメインで使うSIMを契約してしまった場合、全然使えないスマートフォンが出来上がってしまうんです。

  • 「端末」と「SIM」の組み合わせには要注意

普段何気なく使っている通信費を安くしたい!という方はこの是非この記事を参考にして頂き、「端末」と「SIM」の組み合わせで失敗しないようにしてくださいね。

-IT関連(端末/性能/技術)

© 2021 d-blog