最近は、早い子だと小学生のうちからスマホをもっていますよね。スマホの操作は感覚的に出来るため、操作を覚えるのも本当に早いものです。
そのため、
私たち大人が想定しないような使い方までしてしまい、子供もよく分からないまま、有害なサイトにアクセスしていたり、ある日突然高額な請求が届いたり、、インターネット上のトラブルに巻き込まれる件数が年々増加しています。
しかし、
インターネットに「フィルタリングサービスの外し方」なんて載ってるものですから、学校でも話題になり、気付いたら、子供がばれないようにフィルタリングを外しているケースも報告されていますね。
だからこそ、
子供のスマホにはどんな制限をかければいいか、子供とどう向き合うか、大人がしっかりと守ってあげる必要があります。
この記事では、「楽天モバイルのフィルタリングサービス」について徹底解説しています。
子供にも手軽に使えるスマホだからこそ、大人がしっかりと理解して、インターネット上のトラブルを未然に防ぐ対策をしていきましょう!
目次
フィルタリングってどんなこと出来るの?
そもそもフィルタリングとは、インターネットやアプリなどを「青少年保護の観点」で判別して、悪質なサイトなどを見れないようにすることを言います。
子供のスマホにフィルタリングアプリを入れ、保護者の方などが自分のスマホなどから管理画面を設定することにより、子供の悪質なサイト閲覧をブロックしたり、有害なアプリなど任意のアプリを使えなくしたりすることが可能です。
また、深夜時間帯などの時間帯制限や、一日の利用時間を制限するなど、インターネットやアプリの利用時間を制限することも可能です。
フィルタリングサービスの機能は「管理」と「制限」ですが、主な内容は
- アプリダウンロードの承認・非承認
- アクセス可能なWebサイト
- 利用時間の上限やおやすみ時間
- お子さまの位置情報
です。
子どもたちが犯罪に関するサイトや、アダルトサイトなど不適切なサイトを閲覧できないようにし、有料アプリ、課金アプリなどを勝手に購入できないようにするものだと考えていただければよろしいかと思います。

フィルタリングって付けなきゃダメなの?
未成年は、契約時の加入が義務化されてるんだ

「青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備等に関する法律」により、携帯電話キャリアでは、提供する携帯電話の利用者が18歳未満であった場合には、フィルタリングサービスを提供する義務があるため、契約時は必ず導入されています。
2018年2月より、お子さまに携帯電話持たせる場合には、フィルタリングサービスを利用することと義務付けられています。
フィルタリングの必要性
これから、フィルタリングサービスの必要性とその根拠を解説していきます。
個人的には、18歳未満の子に対するフィルタリングは「必須」だと思っています。
多くの保護者様も同様のお気持ちかとは思いますが、様々な理由でフィルタリングを外すことを検討されている方もいるはずです。
例えば、
「子供にとって、スマホ利用が不便になるから」
ですとか、
「フィルタリングを利用しなくても、管理できているから」
など、携帯契約時は必須で付いていても、保護者の方が外してしまった場合はフィルタリングを利用することができません。
ですので、まずは、保護者の方にフィルタリングサービスの必要性についてご理解頂く必要があると思っています。
近年では、特にSNSを通じた犯罪に巻き込まれるケースが増加していますので、今回は、SNSの危険性やフィルタリングサービスの関連性を紹介します。
SNSを通じた被害数の推移

上図を見てもらうと分かりますが、平成21年から令和1年までの10年間で、SNSに起因する被害児童が2倍近く増えています。
※児童とは、18歳以下の青少年を指します。以後同様。
SNSの内訳までは公表されているデータがありませんが、LINEやTwitter、Facebook、Instagramなどが該当します。
実は被害に遭っている年齢層は、小学生などの低年齢層よりもむしろ、中学生や高校生など、高年齢層の児童の方が圧倒的に多くなっています。
被害児童が遭った被害

そして、児童が巻き込まれる犯罪の94.7%が、「青少年保護育成条例違反」「児童買春」「児童ポルノ」の3種類に該当します。
青少年保護育成条例違反とは、未成年との不純な交遊であったり、結婚を前提としておらず真摯な交際とは認められない淫行などが該当します。
児童は心身が未成熟ですから、卑劣な大人が児童を誘惑し、困惑させ、歩み寄る姿勢を見せるなど卑怯な手段で近づかれても気づくことができません。
そして、性別問わず、こういった被害の94.7%が性的な被害であり、心に一生消えない傷が残ることも多いのです。
被害児童が被疑者と会った理由
被害の結果から推測可能ですが、被疑者のほとんどが「性的な関係を目的」としていることが分かります。
しかし、実際に会っているからには児童にも何かしらの理由が目的があります(たとえ卑怯な大人に誘導されたものであっても)

上図の通り、被害児童の半数に近い43.9%が金品や性的関係を目的としています。
その他にも理由を見ると分かりますが、そのほとんどが児童の潜在的なニーズに付け込んで犯罪者が歩み寄ってくる、というものです。
被害児童のフィルタリング利用状況
上述した通り、SNSの利用のみで考えた場合でも、インターネット上では情報弱者である児童は常に危険にさらされている状況です。
こういった危険から児童を守るのがフィルタリングサービスなわけですが、その根拠となりうるデータを以下で紹介します。

ご覧の通り、上述した被害に遭った児童の「88.2%」がフィルタリングサービスを利用していなかったのです。
確かに、フィルタリングサービスを利用しているからといって、100%被害に遭わない訳ではありません。
しかしながら、被害に遭った児童のうち「11.8%」しかフィルタリングサービスを利用していなかったことを考えると、有効であると断ずることは出来るかと思います。
各キャリアのフィルタリングサービス
各キャリアによって名称は異なりますが、現在では、全てのキャリアで同じ会社のフィルタリングサービスを利用しています。
ドコモ | あんしんフィルター for docomo |
au | あんしんフィルター for au |
ソフトバンク | あんしんフィルター for SoftBank |
ワイモバイル | フィルタリングサービス |
UQモバイル | あんしんフィルター for UQ mobile |
楽天モバイル | あんしんコントロール by i-フィルター |
ご覧の通り、名前を見ただけで同じものを利用していることが分かるかと思います。
実際の使い方などもほとんど同じですので、携帯電話会社を乗り換えても楽でいいですよね。
ちなみに、上記で紹介した会社以外の格安SIM会社などは、デジタルアーツ社本体との契約が必要で、「i-フィルター for マルチデバイス」という名称になります。
あんしんコントロール by i-フィルター
上述した通り、楽天モバイルのフィルタリングサービスは「あんしんコントロール by i-フィルター」というサービスで、デジタルアーツ株式会社の「i-フィルター for マルチデバイス」を利用したものです。
デジタルアーツ社というと、ご存知ではない方が多いかもしれませんが、提供している「i-フィルター」や「あんしんフィルター」というサービスは本当に有名で、日本でフィルタリングサービスに加入している人のほとんどは「i-フィルター」になっているはずです。
性能も圧倒的で、他社フィルタリングサービスとの比較に関しては、以下の図をご覧ください。

フィルタリングサービスといえば「i-フィルター」だと思っていただければ間違いありません。
お値段も、月額料金は300円と非常に安値です。
家電量販店やネットなどで通常の1年版を購入することもできますが、4,000円少しになりますし、月額で契約できる楽天モバイルでの月額契約の方が安くていいですね。
「あんしんコントロール by i-フィルター」は、
お子様が安心してスマホを利用できるように、自宅でのWi-Fi利用時だけでなく、外出先でのモバイルデータ通信においても、しっかりとサポート可能です。
「あんしんコントロール by i-フィルター」で出来ること
ご利用いただく端末のOSにより、利用可能な機能が異なりますので、以下の表をご覧ください。
iOS端末 i-フィルター for iOS | Android端末 i-フィルター for Android | |
リモート管理 | ○ | ○ |
ブロック解除申請 | ○ | ○ |
利用時間制限 | 専用ブラウザー | 端末ロック/ 専用ブラウザー |
一時的な解除 | - | ○ |
位置情報確認 | - | ○ |
ブロックサイト履歴 | ○ | ○ |
アクセスカテゴリの割合統計 | ○ | ○ |
検索単語ランキング | ○ | ○ |
書き込み回数ランキング | ○ | - |
無効化通知メール | ○ | ○ |
利用状況の電子メール通知 | ○ | ○ |
WEBフィルタリング機能 | 専用ブラウザー | 専用ブラウザー |
年齢別の推奨設定 | 「ファミリー」「小学生」 「中学生」「高校生」 「大人」「フィルターOFF」 から選択 | 「ファミリー」「小学生」 「中学生」「高校生」 「大人」「フィルターOFF」 から選択 |
見せて良いサイトの登録 | ○ | ○ |
見せたくないサイトの登録 | ○ | ○ |
ホワイトリスト機能 | ○ | ○ |
書き込みブロック | ○ | - |
購入ページブロック | ○ | ○ |
アプリケーション制御機能 | - | カテゴリ毎/アプリ毎 |
アプリ警告機能 | - | ○ |
この中で筆者が特に有効だと思うサービスをいくつかピックアップして紹介します。
- 子どもが利用できる時間帯制限
- 年齢別の推奨設定
- 無効化通知メール
子どもが利用できる時間帯制限
アプリを曜日ごとに30分単位で設定することが可能です。
夜の時間は全て禁止にしてもいいかと思いますし、生活スタイルに合わせて、土日祝日だけはある程度自由に使えるようにしてあげてもいいかもしれません。
指定の時間を過ぎると、アプリのアイコンが消え、利用が出来なくなる仕組みになっています。
もちろんアプリ自体が消えている訳ではなく、表示されなくなっているだけです。
年齢別の推奨設定
「フィルタリングが必要なのは分かるんだけど、、アプリやWebサイトなど逐一設定していくのが面倒。」
という方向けに最適な設定内容が、制限レベル設定です。
「小学生」「中学生」「高校生」「大人」
などの学齢を選択するだけで、その学齢に合ったおすすめ設定を一括で設定出来るため、細々とした設定をする必要がありませんので、本当に楽ちんです。
具体的には以下の表をご覧ください。
項目 | 小学生 向け | 中学生 向け | 高校生 向け | 高校生 以上 |
---|---|---|---|---|
違法情報 | × 制限 | × 制限 | × 制限 | × 制限 |
出会い系 アダルト | × 制限 | × 制限 | × 制限 | × 制限 |
ギャンブル 飲酒・喫煙 | × 制限 | × 制限 | × 制限 | × 制限 |
フィッシング、 セキュリティに問題 があるサイト | × 制限 | × 制限 | × 制限 | × 制限 |
SNS、掲示板 コミュニケーション | × 制限 | × 制限 | × 制限 | ○ 許可 |
グラビア、 オカルト、懸賞 | × 制限 | × 制限 | ○ 許可 | ○ 許可 |
ゲーム、電子書籍 動画配信 | × 制限 | ○ 許可 | ○ 許可 | ○ 許可 |
ショッピング オークション | × 制限 | ○ 許可 | ○ 許可 | ○ 許可 |
設定が1タップ程度で済むので、保護者の方は非常に簡単ですが、子供から不便さを訴える声が多く上がっているようです。
というのも、一括設定ですから、子供が使いたいアプリまで制限されていることもあり、使いたい時にパスワードを入力しないと使えないためです。
例えば、学齢によっては、SNSサービスが全般的にブロックされてしまいます。(上の表では高校生もSNSが制限されていますよね)
結果、事前にパスワードを教えてあげたり、フィルタリングを解除してあげてしまったりする保護者の方もいるようです。
一括設定は確かに面倒がないわけですが、その分、利便性が低下するように感じます。小さいお子様でない限りは、一度だけ、それぞれを設定する手間をかけてもいいかもしれませんね。
無効化通知メール
後ほど説明しますが、実はフィルタリングサービスは万能ではなく、本当に詳しい人は無理やり外すことが出来てしまいます。(とはいえ、子供が自分でやり方を見つけるのは無理です)
万一、なにかしらでフィルタリングアプリを無効化する方法を知り、一定時間規制出来ていなかった場合、その旨を通知するメールが保護者に届きます。
「あんしんコントロール by i-フィルター」の設定方法
フィルタリングサービスの機能の多くは、「保護者(管理者)アカウント」を作り、管理者の専用ページから設定することで利用可能になります。
子供のスマホに入っている「i-フィルター」アプリから設定することも可能ですが、保護者のスマホなどから遠隔で設定することも可能です。
基本的には店頭で設定を行っているはずですが、子供のスマホにフィルタリングアプリが入っていない場合は、auの公式ページに乗っている動画が分かりやすいので、リンクを貼っておきますね。
フィルタリングサービスは絶対ではない
相性の悪い機種
フィルタリングサービスには「相性の悪い機種」があり、上手く作動しないことがあったりしますので、気を付けましょう。
- HUAWEI P30 lite
- HUAWEI nova 5T
- Find X
- AX7
- R17 Pro
- Reno 10x Zoom
上記の6機種は相性が悪いことが判明している機種です。
公式では上記以外の機種は発表されていませんが、これ以外にも相性が悪いこともあるそうです。
「HUAWEI」と「OPPO」というメーカーのスマホは相性が悪く、フィルタリング出来ないケースが報告されていますので、こだわりがなければ、お子さま用のスマホは別のメーカーで用意しましょう。

相性が悪くて、フィルタリング出来ないとどうなるの?
フィルタリング出来ていないのに、しっかり月額料金だけは発生するんだ。


なにそれ!?もったいないだけじゃん!
後で解約方法も紹介してるから、しっかり確認してね。

フィルタリングを力技で外してしまう場合
フィルタリングサービスは、機械に詳しければ無理やり外す方法などもあります。
外す方法が見つかり、それへの対処が考えられ、また穴を見つけ、、、こういうのはイタチごっこですね。
心配な方は「フィルタリング 外し方 裏技」で検索してみてください。いかにも子供が検索しそうなワードですよね。
現時点では外し方が分からなくても、学校などで「絶対に」話題になり、多くの子は内緒で外そうと試みると思います。
うちの子はそんなことない、と期待したい所ですが、こればっかりは。。。と思います。
ですから、
何より大切なことは、「しっかりと話し合い理解してもらうこと」、それから「いろいろなアカウントは保護者が作る」ということです。
- フィルタリングしていることを隠さない
- インターネットのリスクを説明し、理解してもらう
- 解除してほしいという要望を頭ごなしに否定しない
- いろいろなアカウントは保護者が作る
※アカウントを保護者が管理していれば、万一フィルタリングを外していても、検索履歴やアプリのインストール履歴などを追うことが可能です。
お子様とはしっかり話し合いましょう
大人の意見としては、フィルタリングはを付けた方がいいと思うのは当然だと思います。
しかしながら、子供は外したいと思う子が多いのも事実だそうです。
フィルタリングサービスが必要な理由を、しっかりと伝えてあげることが重要です。
フィルタリングサービスに加入していないと、どういった危険があるかいくつか例を挙げていきますので、お子様とのお話し合いに使ってもらえれば幸いです。
意図せず危険なサイトにアクセスしていることがある
何か検索をしている途中、リンクを辿って検索していくことは多いと思います。
その中で、有名なサイトにアクセスしたと思ったら別のサイトだった、なんてこともあります。
例えば、「インスタグラムで共有する」といったリンクのボタンを押すと、URLは「Instagrum.com」などになっており、ログインを迫られます。
ログイン情報を入れると、IDとパスワードを奪われるなんていう流れですね。
上記URLのスペルが「Instagram」ではなく「Instagrum」になっているの気づきましたか?
あくまで一例ですが、こういったサイトへのアクセスもしっかりと止めてくれるのがフィルタリングサービスです。
直接的ではなく間接的な被害もある
アプリのインストールなども自由に行えてしまう場合、予期せぬプログラムを一緒にインストールしてしまうことがあります。
その端末に入っている個人情報を抜かれる、というレベルの被害ではありません。
場合によっては、
犯罪者のパソコンからお子様のスマホへ遠隔でアクセスし、お子様のスマホを踏み台にして、全く別の第三者のスマホに対して犯罪行為をするなども出来てしまいます。
その場合、お子様も犯罪を疑われます。警察が詳しく解析すれば、無縁であることが分かりますが、調べられる時点でもう迷惑ですよね。
あんしんコントロール by i-フィルターの解約方法
しっかりとお話しをした上で、フィルタリングを外す選択をするご家庭もあるかと思います。
その場合、ショップなどで解約することはできません。
18歳未満のお子さまが「あんしんコントロール by i-フィルター」を利用せずにスマホをご利用いただく場合には、
保護者の方にフィルタリングサービスを利用しない旨の申出書(フィルタリング・サービス不要申出書) に利用されない理由をご記入のうえ、ご提出いただく必要があります。
※回線契約翌月の10日までに解約書面を当社が受領した場合は、フィルタリングサービス料金はかからないと記載があります。(今後発生する請求料金からの減額処理、もしくは口座振込による返金となるようです)
※上記(フィルタリング・サービス不要申出書)というリンクからPDFをダウンロードできます。郵送にかかる費用はご自身で負担することとなります。
≪送付宛先≫
〒158-0094
東京都世田谷区玉川1-14-1
楽天モバイル株式会社
楽天モバイル コミュニケーションセンター オプション解約係行
まとめ
「有害なアプリやサイトを見せたくない」というのは、皆さん親として同じ気持ちではないでしょうか。
フィルタリングサービスは絶対ではない、と記述しましたが、有用であることは間違いありません。
特に有用なところをまとめますと、
- 子どもが利用できる時間帯制限
- 年齢別の推奨設定
- 無効化通知メール
この3つは特に便利です。
しかしながら、
本当に詳しい人がフィルタリングを外そうと思ったときには外す事も可能なのは事実です。
世の中には、フィルタリングサービスの外し方を有名動画サイトなどでアップし、再生数を稼いでいる人もいます。
じゃあ動画自体の視聴を全て禁ずるのか、難しいですよね。
子供は、全てを禁止されると反発心から大人が予想しない手段に打って出ることもあります。
ですので、
フィルタリングするだけでなく、しっかりと話し合い、場合によっては少しだけ条件を歩み寄ってあげることも肝要かと思います。